東日本大震災への対応 その1  被災 ~ H.23
 しかしながら,このような状況ゆえにできる教育,このような状況だからこそ効果的に指導できることもあるのではと考えている。各種支援を積極的に活用,また,地域との連携・協力を手立てとし,生徒の学力を向上させ,心を耕し,志の高い小原木ブランドの生徒を育成すべく教職員一丸となって努力していきたい。
 6 学校と地域の連携
 被災当日から本校の体育館は避難所となり,教職員は200名前後の避難者に対応することとなった。支援物資が安定して供給されるまでの数日間は,学校のある舘地区の自治会が炊き出し等の支援を行ってくれた。また,避難者の大部分は大沢地区の住民であったため,避難所の事務局は,地区の自治会が中心となって組織され,当初から自治的な活動がなされていた。そのため,教職員の避難所関係の対応は,施設の管理や物品の貸与などの面での仕事が主であった。また,併設の共同調理場は上水道の断水,下水道の破断,ガス管破断などにより本来の用途に供することができず,簡易的な調理や飲料水の保管場所としてしか使用できなかったため,その機能が十分果たせなかった。
 学校施設の震災関係での主な使用を,下表にまとめる。
 これらのことから,学校としては本来行うべき教育活動の計画や準備,学校再開に向けた課題の克服,部活動や学習室の設置等による生徒への対応,生徒の避難所でのボランティア活動の奨励など,また,共同調理場としては,給食再開に向けた作業(施設設備の修理,準備や清掃,消毒など)に力を注ぐことが可能であった。
 学校から避難所や仮設住宅,地域の方々などと積極的に連携を図る工夫として,プリントやポスター,ホームページなどを通じて学校の様子を紹介したり,学校行事や他の教育活動などに招待したりしている。また,授業のゲストティーチャーや部活動指導のお手伝いなどをお願いするなど,学校に対して積極的にかかわっていただけるよう工夫している。避難所や仮設住宅の方々は,周辺の清掃や除草,側溝掃除なども行ってくださるなど,学校に対して大変協力的である。自分たちの学校,地域の学校という意識が高く,本地区の素晴らしい特徴ではと感心している。


表 学校施設の震災関係での使用

解放施設使用目的期間等
 体育館避難所 3月11日~8月5日
 体育館 高台移転会議 月に1回程度
 調理場飲料水保管場所 簡易調理場 3月16日~4月18日
 技術室物品保管場所 3月16日~4月18日
 ランチルーム臨時診療所 3月18日~6月30日
 保健室心のケア相談 4月14日~4月15日
 保健室法律相談 4月17日
 多目的ホール部分林組合 4月16日
 外倉庫遺体安置所 3月13日 3月14日
 外倉庫倉庫 3月16日~8月5日
 校庭仮設住宅 8月5日~
 7 課題と展望
 本校は海抜約70mの高台に位置していたため,学校は津波による直接の被災は免れたが,学区は広田湾に面しており,今後は通学途中や地域での被災なども十分に考慮した防災教育が必要と考える。また,今回の経験をもとに中学生が避難時の声がけや誘導などにも積極的に携わり,地域の一員としての役割を担うことができるよう防災意識だけでなく郷土や地域を愛する心,人の絆や感謝の心なども育んでいきたいと考える。


 現在は,小・中学校とも校庭に仮設住宅が建ち,屋外での運動に制約を受けている。国道を挟んだ旧校舎跡地のグランドを使えるよう整備していただいたが,子供たちの体力・運動能力の低下が心配される。また,家屋の損壊,保護者の失職等により家計が苦しい家庭が増加,0%であった就学援助生徒数が46.2%となり,当分この状況が続くものと思われる。



 しかしながら,このような状況ゆえにできる教育,このような状況だからこそ効果的に指導できることもあるのではと考えている。各種支援を積極的に活用,また,地域との連携・協力を手立てとし,生徒の学力を向上させ,心を耕し,志の高い小原木ブランドの生徒を育成すべく教職員一丸となって努力していきたい。