平成28年度

鹿折情報通H28

希望の春は,別れと共に・・・!

          
 25日(土)の朝刊で発表になりました『教職員の人事異動』。今年度,本校から6名の先生方がご退職・ご転出されます。本日,卒業生も駆けつけ,離任式を行いました。先生方お一人お一人に,児童代表から送別のことばと花束が贈られました。退職・転出される先生方は,みな口を揃えたように「鹿折小での〇年間は,とても楽しく充実していました。忘れることのできない宝ものになりました。鹿折小の子供たちはみんな良い子です。さらに頑張ってください。」と,お話しになっていました。
 このままお別れするのは,さびしい限りですが,春は希望の旅立ちの時です。先生方の前途をお祝いして,校舎前に並んでお見送りをしました。どの先生方も児童一人一人と握手し,頭をなで,声をかけていました。毎年繰り返される光景ですが,今年は特に,胸にグッと込み上げてくるものを感じました。
 先生方,ありがとうございました。そして,サヨウナラ。
   
 今年も,明日の29日までの予定で,鶴見大学の学生さんによる『春の学び~ば』が開催されています。今日は午前中に離任式がありましたから,午後からの開催でしたが,60名を超すお友だちが参加しました。しかも,楽しいイベントなしの学習中心の会でしたのに・・・・・・・。学生さんたちは,参加する子供たちのために『手作りの教材』まで準備して下しました。漢字練習をする子,計算問題に取り組む子,持ってきた自前の問題集に取り組む子,そして,いただいた教材に取り組む子・・・・・・,様々ですが,みんな一生懸命に取り組んでいました。なかには,本当は一人でもできるのに,ちょっぴり甘えん坊さんになっているお友だちも・・・。でも,進んで学ぼうとする意欲に満ちた鹿折っ子たちです。学生さんたちも「かわいい,かわいい。」の連発です。
 残念ながら震災の翌年から始まったこの『学び~ば』の取組も,この夏で終了します。これまでの学習支援に感謝しながら,学生のお兄さんやお姉さんたちに頼らなくても一人一人がしっかりと『自立した学び』ができるように,夏までに成長したいもの(成長させたいもの)です。
 明日は,楽しいイベントも企画されているようです。最後の一日も,よろしくお願いします。

平成28年度 修了式 

    
  (わずか一週間とは言え,決して侮れません。さすが~,鹿折っ子たち)正直,今,そんな気持ちです。
 6年生が卒業して,わずか一週間だというのに,今日の修了式に臨む全校児童の態度の何とりっぱなこと・・・・・・。(いつもりっぱなのですが,いつも以上ということです。)「優しく,頼りがいのあったあの6年生のお兄さん・お姉さんはもういないんだ。自分がしっかりしなければ・・・・・・。」そんな気持ちが,この数日間の間に,子どもたちの間に静か~に,しかも確実に浸透していることが,強く感じられました。
 元気のよい返事,崩れない立位,話し手から決して離さない真剣なまなざし。
 『青竹』の節を例えに,「竹の強さは,節があるから・・・・。私たちも,学期や学年の節目,季節の節目など,節目節目を大切にしましょう。」と話しました。
 一学年進級し,確実に成長を遂げた『鹿折っ子』の頼もしい姿に,今日もまた感動しました。

 4月10日までの春休み,事故なく,安全・健康に過ごしてください。(あたたかな陽気に浮かれすぎないように,気をつけて・・・・・。)

忘るまじ!あの日のこと(第3回おにぎりの日)

       
 先日の11日で,あの大震災から6年が経過しました。「震災記憶の風化」の進行が懸念される中,震災から学んだことを後世にどう伝えていくかが,今大きな課題になっています。小学校では,すでに全員の児童が,震災発生時には乳幼児期だったため,実感を伴った震災の記憶がないと言ってもよいでしょう。
 そのような実態を踏まえ,本校では,震災があったこと,その後悲しく,苦しい生活があったこと,そして,その中で人々が助け合い,いたわり合って難局を乗り越えてきたことを伝えるひとつの方策として『おにぎりの日』を実践してきました。これまでは,各家庭からのおにぎりの持参でしたが,給食がすでに終了した第3回目の今回は,お知らせしましたとおり支援でいただいた米を炊いて,それをおにぎりにしました。
 先生方も自宅から炊飯器を持参し,家庭科室・理科室・5/6年教室等に分散してご飯を炊きました。担任の声がけで,卒業生も応援に駆けつけてくれて,5年生と先生方総出で,おにぎりを握りました。具のないごま塩だけの塩むすびで,大小様々,形も様々です。
 しかし,あの日,そんなおむすびがどれほど美味しかったか,ありがたかったか,ひとつのおにぎりを半分や1/3にして分け合い,笑顔でほおばった現実があったことを担任から子供たちに話し,おにぎりをいただきました。
 子供たちは,何か特別のイベントのように,持参したおかずやお茶と一緒に楽しそうに食べていました。「それでは,『おにぎりの日』のねらいには迫れないだろう……!?」という批判のご意見もあるかもしれません。でも何もせずに他人事のようにあの日のことを傍観していては,風化が一層進みます。小さな一歩ではありますが,このような実践を重ねることが,被災地の学校として,そこで学ぶ子供たちには大切なことだと考えます。

新年度に向けて 確かな歩み出し!

      
 今日,4年生を招いて5年生の総合的な学習の発表会が行われました。テーマは『つながろう!ふるさと鹿折と豊かな海』です。『鹿折の宝もの』を学習の軸にしている本校の総合的な学習ですが,5年生は,基幹産業である『水産業』についてこれまで学習を重ねてきました。大震災で壊滅的な被害を受けた鹿折地区の水産業と関連工場ですが,少しずつ着実に復興を遂げています。これまでに,魚市場見学や水産加工工場の見学などを重ねてきました。今日は,水産業を中心に,鹿折の過去→現在→未来について,まとめを発表しました。
 4年生を招いたのは,4年生に新学期からの活動の見通しをもってもらうねらいもあったからです。4年生は,5年生の発表を注意深く聞いていました。初めて知ることも多く,驚きの声も聞かれました。真剣にメモをとって聞いていた4年生からは,次から次へと質問が飛び出しました。しかし,さすが5年生。自分たちが調べて来たことをもとに,しっかりと分かりやすく回答をしていました。
 このようにして,学校(学習)の歴史は,積み上げられていくのだなあ~とつくずく感じました。
 5年生のみんな,よく頑張りました。そして,4年生もなかなかなものです。6年生が卒業した後も,これなら大丈夫!そんな気持ちにさせてくれた,今日の発表会でした。

主のいない教室のさびしさと新たなるスタート!

 
 17日の卒業式とその後の春のお彼岸は,33名の卒業生の旅立ちを喜び,祝うように,本当に穏やかな春の陽気でした。しかし,今日は,それが一転して朝からシトシトと冬の冷たい雨。まさに,33名の卒業生との別れを惜しむ『やらずの雨』でした。主のいない教室は,ただガラ~ンとしているだけです。5年生が書いたはなむけの言葉だけが,黒板をビッシリと埋め尽くしています。その言葉一つ一つが心を打つだけに,一層さびしさが募ります。6年生はもういないんだ~と・・・・・・。あらためて,この1年何事においても学校をリードしてくれた彼らの偉大さを痛感します。ありがとう6年生。
   
 今朝は,学校のリーダーを引き継いだ5年生がさっそく『朝のあいさつ運動』に取り組んでいました。「おはようござます。」と,校門前で元気な声を響かせていました。教室では,2年生が1年間の漢字の復習を,3年生は,きっと初めてなのでしょうノコギリを使って木工作の学習を,4年生の教室前には,防災学習でまとめた『安全マップ』が掲示されてありました。それぞれに,6年生を送り出したさびしさを感じながらも,新たなスタートを力強く切っています。「もう頼れる人はいない。しっかり頑張れ!」心の中で,そんな声をかけました。