平成28年度

ビー玉 大冒険(5年,紙工作で迷路づくり)

     
 指先を器用に使いこなせるのは,高等動物の人間だけです。5年生はその能力をフルに使って,紙工作『ビー玉 大冒険』の学習をしています。限られた箱スペースの中をいろいろな材質の紙を切って,並べて,重ねて,曲げて,ねじって・・・・,ビー玉が転がる迷路コースを作る学習です。
 子供たちはいろいろなコースを構想しています。山あり谷ありの起伏に富んだコース,一本橋のように細くなったコース,高い塔からジェットコースターのように速いスピードで転げ落ちるコース・・・・,どれを見てもアイディアに富んでいます。
 この学習で大切なのは,いろいろ面白いコースを構想しても,その通りビー玉が転がってくれるかどうかと言う問題です。「ビー玉」という球体の特性や転がるスピードなどを想定して,できるかできないかを自分では判断して,しっかりとした見通しをもってつくらなければなりません。加えて,思い通りにいかずに途中で失敗することもあります。その時,さらに知恵を絞って,コースを変更したり,材料を替えたり・・・・,試行錯誤が必要です。
 そういう意味では,手と頭をフルに働かせなければならない学習といってよいでしょう。それがこの学習のおもしろさです。
 ややもすると与えられたプリントやドリルなどの学習課題を一生懸命取り組むこと,机に座って漢字の書き取り等をする我が子の姿に,『今日はしっかり家庭学習しているな。』と,安心する親御さんはいらっしゃいませんか。もちろんそんな勉強も大切ですが,これからの先行きが見通せない世の中で,たくましく生きていくには,自ら創造的に切り拓いていく,少々の障害には屈しない,工夫して乗り越えていく力が必要なのではないでしょうか。
 今日の5年生には,それを体現する学習に没頭していました。その集中の様子にたくましさがにじんでいました。いいねぇ。5年生!