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平成28年度
忘るまじ!あの日のこと(第3回おにぎりの日)
先日の11日で,あの大震災から6年が経過しました。「震災記憶の風化」の進行が懸念される中,震災から学んだことを後世にどう伝えていくかが,今大きな課題になっています。小学校では,すでに全員の児童が,震災発生時には乳幼児期だったため,実感を伴った震災の記憶がないと言ってもよいでしょう。
そのような実態を踏まえ,本校では,震災があったこと,その後悲しく,苦しい生活があったこと,そして,その中で人々が助け合い,いたわり合って難局を乗り越えてきたことを伝えるひとつの方策として『おにぎりの日』を実践してきました。これまでは,各家庭からのおにぎりの持参でしたが,給食がすでに終了した第3回目の今回は,お知らせしましたとおり支援でいただいた米を炊いて,それをおにぎりにしました。
先生方も自宅から炊飯器を持参し,家庭科室・理科室・5/6年教室等に分散してご飯を炊きました。担任の声がけで,卒業生も応援に駆けつけてくれて,5年生と先生方総出で,おにぎりを握りました。具のないごま塩だけの塩むすびで,大小様々,形も様々です。
しかし,あの日,そんなおむすびがどれほど美味しかったか,ありがたかったか,ひとつのおにぎりを半分や1/3にして分け合い,笑顔でほおばった現実があったことを担任から子供たちに話し,おにぎりをいただきました。
子供たちは,何か特別のイベントのように,持参したおかずやお茶と一緒に楽しそうに食べていました。「それでは,『おにぎりの日』のねらいには迫れないだろう……!?」という批判のご意見もあるかもしれません。でも何もせずに他人事のようにあの日のことを傍観していては,風化が一層進みます。小さな一歩ではありますが,このような実践を重ねることが,被災地の学校として,そこで学ぶ子供たちには大切なことだと考えます。
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