1-1 算数くり下がりのひき算

 3校時,1年1組は算数です。くり下がりのあるひき算の解き方について,さくらんぼ計算で確認していました。
 
 12-3の計算は,引かれる数(12)を10と2のサクランボに分けて,「10-3=7」 その7に分けていた2を足して「7+2=9」,答えは9になります。このように,引かれる数を分けてするサクランボ計算を,①引き算,②足し算の手順で計算するので「減加法」と言います。(私たちの業界用語です。)
 
 ここまでは,前の復習なので,計算手順毎にくじ引きで発表者を決めてゲーム感覚で楽しく進めていました。
 今日の学習はもう一つのサクランボ計算で,足す数の方を分ける計算です。このやり方のポイントは12-2=10と引き算しやすいように,引く数(3)を引かれる数の一の位の数(2)と合わせて(2)と(1)に分けることです。A君は12-2=10で10個になったブロックからまだ引いてない1個を取りました。 
 10-2=10,10-1=9と引き算が2回続くので,このやり方を「減減法」と言います。先ほどポイントと言ったところが大切なので,私は「簡単に引き算できるように,引かれる数の12の2に合わせて,引く数の3を2と1に分けます。」「12-2=10,その10から残りの1を引いて9,答えは9になります。」というふうに説明させてきました。計算過程を言語化するこの取組を「お話計算」と呼んでいます。解法の効率性を意識させることに有効です。今後の学習を考えると減加法で統一して指導する方が混乱がないのですが,教科書があえて減減法を取り上げているのは,思考力を重視しているからだと考えられます。例えば,類推的に思考場面は算数には数多くありますが,帰納的思考を鍛える場面は限られています。どんな思考を鍛えるか,そんなことも考えながら学習指導は進められています。